史上最大か、台風19号
台風19号が千葉を直撃しようとしている令和元年10月12日午前9時、できる台風対策をすべて実施して台風の到来を待っている。テレビが流す効果が疑われる台風対策と知りつつも、雨戸のない窓が飛来物で破損しないように急遽購入したパイオランテープで補強した。ホームセンターでは台風の被害や長期停電を想定した買い物客でごった返し、店員は日ごろの10倍は売れていると突然到来した特需に明るい声で答えてくれた。
前月襲来した台風15号は私が住む千葉県全体に及んだ長期停電、強風による建屋の倒壊、屋根の破損など甚大な被害を生じさせた。停電30万戸に及んだ停電は何とか解消したものの、甚大な建屋被害をうけた館山市、鋸南町だけではなく、県内全体で復旧工事は進んでおらず、瓦職人をはじめとする大工等の職人不足で全部復旧工事が終わるのに2年はかかると言われている。
このような状態の時の台風の襲来はこの世には神も仏もいないということの証明か、それとも地球温暖化に対する神の怒りか、天罰が下っているのかもしれない。
この台風は史上最大規模の台風の一つで、アメリカのハリケーンでいうレベル5とCNNは放送している。父島の近くでさらに発達して気圧915ヘクトパスカル、瞬間最大風速70m、今、静岡県沖300㎞の洋上で気圧940ヘクトパスカル、瞬間最大風速60m、降雨予測1000㎜、波浪13mは、今まで聞いたこともない強さだ。
千葉市で57.5mの強風を記録した台風15号は、私のいる市原市桜台でも屋根瓦が飛んだ家が多く、我が家では梅の木が15度傾いた。今回の台風は暴風雨圏が直径600㎞と広く、通過に20時間かかり強風が長時間続き降雨量が多いということで被害は15号のレベルではないと予想される。
木造日本家屋の強度は風速40m程度とされていてこれ以上では何かしら被害が出るのは致し方ない。実際に60m吹いたら屋根瓦はおろか屋根さえなくなってしまう危険性がある。それに比べコンビナートの設計は風速60mになっているから問題ないだろうが、予期せぬ腐食や劣化で風に耐えられないことがあるかもしれずコンビナートで働いていたものにとって心配している。
地球温暖化で海水温度が上がり台風の異常な発達が日本近海まで続くなら、そして毎年の様に巨大台風が日本を襲うなら、今後木造家屋は沖縄のように鉄筋コンクリートに代わっていくだろう。
私の心配は、自分の家屋破損や丹精込めて作っている家庭菜園の野菜に全滅ではなく、巨大都市東京の水害である。満潮時に風の吹き寄せによる水位上昇、高波、河川の増水による水位上昇が重なり、荒川を代表に都内の河川の堤防からの溢流、堤防の破損で、その水が海抜ゼロメーター地域に流れ込み、最低地では7mを超えて水没する危険性である。そして溢れた水が地下鉄や地下街に流れ込み都市機能が長期にわたりマヒすることである。
このような事態に対して災害マップは作られていてもどのくらいまで東京が耐えうるのかは誰も説明してはくれない。限界が示されず避難だけが強調されているが、海抜ゼロメーター地区に住んでいる何百万の人々は今どのような行動をとっているのだろうか。
神に祈るような気持ちで台風の通過をただ待つだけなのか。
今日一日耐えれば、明日の午後は台風一過の秋晴れの予想。
「何も起こらんでくれ。」
ただただ祈るだけしかない。
今は私の大好きな鳥羽一郎の演歌も男声合唱も頭には思い浮かばない。
風がうなる音だけが周りを支配している。
市原グリークラブ:バス 桐田勝夫
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