長井先生指導の袖ケ浦ジョイントコンサートを聴いて

 

 市原グリークラブのセカンドテナーの青山さんからご招待を頂き、令和元年6月2日(日)袖ケ浦市民会館大ホールで開かれた長井孝子先生が指導する袖ケ浦市の3合唱団(コールわかば、アリエッタ、袖ケ浦混声合唱団)のジョイントコンサートを聴きに行ってきました。 


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 市営球場の隣にある袖ケ浦市民会館大ホールには250人を超える合唱愛好者、応援者が来場し、客席は始まる前から熱気が感じられるほどヒートアップしていました。

 各合唱団4~5曲、20分程度の演奏でしたが、どの合唱団も日ごろの練習の成果が出ていて久しぶりにいい演奏を楽しむことができました。

 同じ長井先生なのに、合唱団の特徴が顕著に表れているのは驚きでした。先生の指導以上に団員の音楽性や歌唱力が団の個性となってように思えました。青山さんからは、「演奏はいかがでしたか」と聞かれましたが、袖ケ浦混声合唱団は男性が8名に増えて男女のバランスが良くなったような気がしました。ソプラノ、アルトの女性陣の歌唱力は以前にも増して充実してきましたので、あとは男性陣の頑張りだと思います。男性の人数が少なかった今までとは違い力むことなく今後も大いに期待できると思いました。


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 コンサートを聴きに行って講評をお願いされても、私のように正式に音楽を専攻していないものにとっては到底無理な話なのですが、全く自信がないのについ自分の意見を言ってしまいます。(それが相手をどのくらい失望させようが落胆させようがお構いなしです。)合唱の講評で合唱経験が永い人に持論をまくしたてられたら、対抗するとしたら決闘覚悟でどこまでも折り合わない持論を展開するだけになってしまいます。


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 さて、Nコンをはじめとする各種の合唱コンクールでの順位決定のトラブルに見るように、評価は個人の感性に基づいて行われるために個人で大きく異なります。ですからコンクールの順位決定では個別の審査項目に基づく採点ではなく、審査員毎の相対的評価に基づくコンクールにおける団の順位をベースに、順位の平均値と多数決で決まるようになっていると聞きます。

敢えて合唱の採点評価基準を上げてみるなら、

・音程や各パートの役割とバランスに気をつけて歌えているか。

・適切な速さとリズム、フレーズを意識してまとまりのある演奏ができているか。

・美しい響きを出すよう発声が工夫されているか。

・歌詞と譜面をよく読み取って表現しているか。

・意欲と感動をもって歌えているか。

等があげられますが、これを評価できる技量を持っている人はほとんどいないと言っていいでしょう。持っていても個人個人の感性が異なっていることからして、万人に納得のいく評価は無理であることが分かります。


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 ですから、評価は気にすることなく、まずは歌っている本人が合唱を楽しめればいいのではないでしょうか!私は常々そう思っています。


 合唱団のメンバーが力を合わせてハーモニーを作りこむ過程を通じて、自分達なりに納得の行く曲作りがされて行き、その作りこみの段階で安易な妥協をすることなく、今の自分たちの力を信じてギリギリまでそれを引き出してくれる先生と合唱の友を信じてついていくことが、合唱を楽しむことにつながる近道であることを再確認させていただきました。

 発声、音程、テンポなどの演奏技術だけでなく、歌詞の内容をどのように伝えているか、感動をよびおこすような演奏になっているか、演奏態度や表現意欲、協調性はもちろん、工夫や意欲的な試み、独創性や創造性まで評価される合唱の厳しい世界があるのは知っていますが、一番大切なのは合唱が楽しく感じられるように団員が力を合わせてハーモニーを作りこむ努力をすることではないでしょうか。団員がいろいろな葛藤を乗り越えていつまでも若々しくいるためには、花の香でむせ返るようなハーモニーに埋もれてミツバチのように蜜を吸い、時間を忘れて合唱を楽しむことではないでしょうか。



 合唱をやってきて本当に良かったと思った一日でした❤️


 袖ケ浦の合唱団の皆さんは本当に楽しく歌っていましたし若々しくきらきら輝いていました。いいハーモニーを聴かせてくれてありがとう!幸せな気分にさせてくれてありがとう!!


                       市原グリークラブ バス 桐田勝夫