「聖パウロ」の演奏会は盛況

 12月2日(日)市原市市民会館大ホールで第45回市民コンサートが行われました。この市民コンサートは市原市楽友協会が主催してきたもので今年で45回を数えます。

 今年はメンデルスゾーンのオラトリオ「聖パウロ」で異教徒でキリスト教を迫害してきたパウロがキリスト教に帰依するまでの物語を楽曲としたものです。2時間10分の長編で、20数曲のいろいろなタイプの合唱が組み込まれていて、合唱を愛する人にとっては本当に充実した2時間10分でした。1部1時間10分、2部1時間で構成されておりますが、緊張の中で1時間以上連続して立って歌うことは大変な体力と集中力を要します。いつまでコンサートに立つことができるかは体力が勝負になります。今年はどうにか無事乗り切ることができましたが来年が心配です。でも先輩の中には82歳まで歌い続けた人もおられますのでこの先輩を見習って頑張りたいと思います。

 入場者数は例年と同じの800人強、満席で1400人を収容する大ホールではまだまだ物足りない感じがします。26年間45回にわたって演奏活動をしながら未だにこのような状況が続いている市原市の現状を憂慮しながら、市原市にクラシックの文化を育てるために仲間と一緒に決意を新たにしました。

 ゲネプロでは声量不足が危惧されましたが、本番ではその3倍は出たと指揮の山本先生からお褒めの言葉をいただきました。心配されたドイツ語の早口言葉も何とかクリアーしていい合唱ができたと自負しています。

 月4回、一回2時間の練習で1年かけてじっくり熟成する合唱は、グリーや混声合唱団の合唱とは異なりまた楽しいものです。ラテン語、ドイツ語、英語と毎年言葉は異なりますが日本語では表現できないハーモニーをより近くに感じることができます。

 今年も東京芸大卒で中央で活躍しているの若手のこの田舎の市原にはもったいないくらいの優秀なソリストが揃い、本当に華やかな演奏が繰り広げられました。山本先生の人脈の広さからいつも一流のソリストに恵まれるのが私たち楽友協会の強さでもあります。

 この文化の環境をさらに充実していくのが私たちの使命と思って活動していきたいと思っています。一緒に歌いませんか。

市原グリークラブ:バス  桐田勝夫

 



袖ケ浦混声合唱団中島勝利氏撮影