Profile
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第53回市原市合唱祭 2019年9月29日(日)市原市市民会館大ホール
市原グリークラブの5つのモットー
1.もっと団員を
2.もっと練習を
3.もっと楽しく
4.もっと発表の場を
5. 出来れば暗譜が気持ちイイ
プロフィール
1991年の暮れの第一回市民コンサートで、モーツァルトのリクィエムを演奏した市原楽友協会合唱団の男声パートから派生して、1992年に発足した市原市で唯一の男声合唱団です。アカペラで低音を力強く響かせ聴く人の心を鷲掴みするようなハーモニーは年代を重ねてますます響いています。
指導するのは市原楽友協会音楽総監督の山本康童(こうどう)氏。たった月2回の練習にもかかわらず、先生の手にかかれば魔法のように誰でもいい声が出るようになるのは不思議です。特に練習前の発声練習は30分かけて行う徹底ぶりで、誰もが音域が広がり鼻腔に共鳴が響くようになります。
山本先生の熱血指導のもと、男声合唱組曲はもとより宗教曲、ドイツ民謡、ロシア民謡、黒人霊歌、『上を向いて歩こう』など日本の懐かしい歌などをカバーし、レパートリーは100曲を超えています。
市原市合唱祭、東京ドイツ村の春、秋イベント、カトリック五井教会での『クリスマスコンサート』、そして夢ホールでのサマーコンサートではマンドリンやアンサンブルとの共演など幅広く音楽活動を続けています。
学生時代から合唱部に所属し続けてきた経験者は少なく、定年退職してから始めた人などほとんどがこの合唱団で合唱を始め育てられてきました。団員に共通するのは合唱が好きで男声独特のハーモニーの虜になっていることです。
練習中に間髪をおかず発せられる山本先生の指導の言葉は、漫才の掛け合いに似て団員を勇気づけその気にさせてくれます。「おしゃべりするための声が出る人なら、練習によって誰でも進歩していきますよ」が先生の持論、一緒にハーモニーを楽しんでくれる人をいつもお待ちしています。
指揮者 指導者紹介
山本康童
プロフィール
東京藝術大学音楽学部声楽科、同大学大学院修士課程終了。1980~1981年度国際ロータリー財団奨学生として、1980年5月渡墺、オーストリア国立ウィーン音楽大学、ウィーン市立コンセルバトワールに留学する。オラトリオを K. Equilus 教授に、オペラを W. Kmentt教授に師事、1985年6月、 Dr. E. Werba教授のもとで オーストリア国立ウィーン音楽大学オラトリオ・リート科を卒業、ディプロム取得。 その間、国際ロータリー財団の親善活動と共に、幅広いコンサート活動を続け、1986年3月帰国。以後、多数のオラトリオのテノール独唱、シューベルトの三大歌曲集「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」「白鳥の歌」をはじめ、ドイツ歌曲、イタリア歌曲、日本歌曲によるリサイタル、オペラに出演すると共に指揮活動を続けている。
現在、市原市楽友協会音楽総監督、女声合唱団コール・レルヒ、市原グリークラブ、木更津市民合唱団等指導
ピアノ伴奏者 紹介
門田 みはる
プロフィール
田村 栞
プロフィール
これから合唱を始めたいと思っている皆様へ
合唱団には女性と一緒の混声合唱団と男性だけの男声合唱団があります。男声合唱団はあまりなじみがなく初めて知った方もあろうかと思いますが、一度男声合唱を聴いた人はその重厚かつ繊細なハーモニーに酔いしれてそのファンになること間違いありません。混声合唱はピアノ伴奏ですが、男声合唱は無伴奏(アカペラ)が中心で、ピアノがないところでも容易に演奏を楽しむことができます。私達、市原グリークラブは男声合唱団です。テノール、セカンドテノール、バリトン、バスの4パートがあり、だれでも自分の声質にあったパートを選ぶことができます。
合唱をやりたい人ならだれでも入団可能です。カラオケが好きな人ならだれでも素質としては十分です。誰でも小中学校で合唱の経験がありますので、その延長線上でとらえて気軽に入団すればいいと思います。中にはオーデションの必要な合唱団はありますが、私達のグリークラブではその人の声質から所属するパートを決めるだけでテストはありません。
入ればすぐ団員として一緒に練習しますが、楽譜が読めなくても先生の指導通り練習していけば文化の秋に行われる合唱祭にメンバーとして初舞台が約束されています。団員の多くはこの団に入って初めて本格的に合唱を始めた人で、ここではじめて楽譜を勉強した人が多いです。音楽的な知識は持っていなくても全く問題ありません。
月2回、日曜日午後、約3時間の練習で、会費は3,000円、八幡宿の青少年会館で練習をしています。先生の山本康童さんは東京芸大の声楽科修士課程を卒業後、ウイーンに7年間留学して、宗教曲、オラトリオ、ドイツリートを勉強して帰国され、国内外でクラシックの舞台に立ってこられました。柔らかい声質のテノールでドイツリートを歌わせたら右に出る人はいないと言われた人です。レッスンは独特で他の合唱の先生では味わえない高度な指導は有名で、情熱溢れるアクションと活舌はいつも我々団員を和ませてくれます。このような先生に指導を受けている幸せをいつも感じて勇気づけられています。
練習はまず発声練習から始まります。音程、テンポ、鼻腔の使い方、音の切り方、伸ばし方など非常に合理的な発声練習が約30分、このおかげで音域が広がり声質が変化してきます。その結果、遠くに届く響いた大きな声が出せるようになるのです。この時、自分では気が付かない音楽的なセンスや声楽的才能がもしかして発見できるかもしれません。大声を出せる環境はカラオケルームかここしかないので、遠慮せずに大声を出せるのは本当に幸せです。ストレス解消にはもってこいです。
合唱練習は団で決めた今年の演奏予定に従って行われます。先生のピアノに合わせて楽譜の音程に従い音取りをして、まずパートの勉強をします。各パートの練習が終わったら全パートが参加してハーモニーを奏でますが、音程、テンポを合わせることはそう容易にはいきません。先生の指揮に合わせてダメ出しを繰り返しながら練習します。2時間前後で10分休憩して残り1時間練習しますが、最後はへとへとで、大声を出した後の心地よい疲労感が襲ってきます。心揺さぶられるような重厚で繊細な男声合唱のハーモニーの嵐に晒された3時間が過ぎ、凪のような静けさが訪れて精神の安定を取り戻した時、急に明日への活力がふつふつと湧き上がってくるのを感じます。合唱をやっていて良かったと思える瞬間です。
合唱は認知症予防にいいといい人がいますが、認知症だけではなく健康にも大変良いと実感しています。大きな声をだすことの効用だと信じています。
練習時の録音は毎回ウェブに公開していますのでいつでもこれを使って練習できますし、各パートの音取り音源は、我々のホームページに紹介していますので不便はありません。自宅での自習、予習復習に活用できるようになっています。
以上のような合唱団の実態を知らず、練習を見学に来てくれた人は沢山いましたが入団を決心するまでには至りませんでした。見学の感想は「とてもついて行けそうにない。自信がない。」でした。確かに手加減なしの先生の練習指導やドイツ語、ラテン語、英語の合唱を聴いたら一はびっくりするでしょうが、中に入れば大したことはないのです。練習すれば誰にでも可能です。心配は無用です。このような説明をしなかった見学者に対する我々の対応にも問題があったかもしれません。反省するところです。
音楽が好きでたまらず聴くだけでは満足せず、楽器を演奏したり歌ってみたいと思っている人は多いと思います。しかし、楽器となれば学生時代経験があったとしてもオーケストラやバンドに参加するとなれば大きな決断が要りますが、それに比べて合唱団への参加はそんなに難しいものではありません。カラオケが好きな人ならだれでも合唱が好きになる才能があります。カラオケでの皆さんのエンターティメントぶりが示す異常に見えるほどの盛り上がりは一体何なのでしょうか。音楽の魔力たるや強くない酒まで一緒になってアドレナリンをまき散らしているではありませんか。合唱は一部のクラシックが好きだといってうんちく唱えているような人だけのものではなく、カラオケとほとんど変わらぬ楽しみと満足感と与えてくれるものとみていいと思います。ですからカラオケファンは合唱団員の予備軍なのです。合唱でもアドレナリンがだくだく出ていますよ。
現役、定年退職を問わず合唱は人生を明るく楽しいものにしてくれること間違いなしです。合唱を始めてから良くなったことは、まずカラオケがうまくなった、演歌がますます好きになった、下手な歌手の歌う音程に厳しくなった、しかし、あの海の男を歌い続けた痺れる美声の鳥羽一郎の声が出なくなって、今は絞り出すような声でも心が入った歌なら許せるようになったことでしょうか。
合唱という同じ目的を持った人同士が触れ合い高め合い、そして豊かな人生を作っていこうではありませんか。
2019年正月
市原グリークラブ
バス 桐田勝夫
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