合唱活動における飛沫実証実験の実施について(速報) 2020年10月8日
全日本合唱連盟のWebサイトより転用
合唱活動における飛沫実証実験の速報 2020年10月8日
全日本合唱連盟と東京都合唱連盟は横浜市立大学附属病院の加藤英明先生の監修のもと、8月23日(日)に「合唱活動における飛沫実証実験」を実施いたしました(技術協力:新日本空調株式会社)。現在実験結果を整理しており報告書を10月半ば頃に発表する予定ですが、現時点で明らかな事実を速報として発表いたします。なお、本実験結果をふまえたガイドラインの改定を予定しております。
1.実験内容
(1)被験者 東京都合唱連盟加盟団体の団員(小学生から70代までの男女20名)
(2)実験内容 ◇飛沫の飛距離計測 ◇飛沫数のカウント
(3)歌唱等の内容
◇「大地讃頌」(日本語)および「第九」(ドイツ語)の一部を歌唱
・マスク無し、マスク有り
・母音唱(大地讃頌のみ)
・歌詩朗読(大地讃頌のみ)
◇五十音を発語
2.主な実験結果
・マスクを着用しない日本語(大地讃頌)の歌唱では、発声する方向への飛沫到達距離は最長61㎝。
・ドイツ語は日本語よりも飛沫の到達距離が明らかに長い(約2倍)。マスクを着用しない場合で、発声する方向への飛沫到達距離は、日本語(大地讃頌)は最長61㎝、ドイツ語(第九)は最長111㎝。
・日本語(大地讃頌)の歌唱と朗読では飛沫の飛距離に大きな差は見られなかった。
・母音唱では勢いのある飛沫は見られなかった。
・通常のマスク(不織布、布、ポリエステルのいずれも)は勢いのある飛沫を遮断する効果が高いが、マウスシールドや下部の開放が広いマスクは、特にドイツ語での飛沫抑制効果に課題を残す。
・口元に比べて、前方1mでは飛沫数が約1/50以下となり、特に5マイクロメートル以上の飛沫は計測されなかった。
<謝辞>
本実験の趣旨にご賛同いただき、下記の皆さまからご寄付をいただきました。心より感謝申しあげます。
株式会社コーラス・カンパニー 様
JCDA日本合唱指揮者協会 様
21世紀の合唱を考える会 合唱人集団「音楽樹」 様
ブレーン株式会社 様
合唱活動における飛沫実証実験 飛沫可視化映像は下記のサイトから
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